これまで空手の歴史を学ぶことで、一つ一つの動作や決まりに価値を持たすため、歴史シリーズを行っています。
他の記事が気になる方は、右の「カテゴリー」から「歴史」を選択してみてください。
なお、空手の歴史を示す書物の多くは紛失や消滅しており、諸説として読んでもらえるとありがたい。
今回は、これまで空手の歴史を調べてきて気づいた、日本の格闘技(武術)と空手が全て繋がっていたということについて言及していきます。
これまでの総まとめになるため、詳しく知りたい方は各記事をご参照ください。
まず武道と言われて浮かぶものは何があるでしょう?
・柔道
・剣道
・合気道
・相撲
他にも様々ありますが、よく聞くものにこれらがあります。
まず空手(手も含む)の起こりで欠かせないのが、剣術(剣道)です。
剣術無しで、空手という概念は存在し得ないと言っても過言ではないでしょう。
なぜなら、侍同士の戦いの最中に、武器がない状況で戦うために素手の武術があるからです。
特に空手は、薩摩の示現流の影響が大きく、一撃必殺を主とする示現流に対抗するため、遠い間合いから相手が刀を抜くより速く、一撃で倒すために今のスタイルになりました。
詳しく知りたい方はこちら↓
伝統派空手の価値を高めるため、歴史から空手を見つめ直そうという意図で、最近は空手道の歴史について言及しています。今回は伝統派空手はなぜあんな遠い間合いで戦うのか?について書いていきます。今や伝統派空手界のスターと言っても過言ではな[…]
次に、柔術(柔道)の存在です。
剣術に対抗して、琉球で空手(手)が発達したように、日本本土でも柔術が発展していきました。
もちろん柔術の技は、琉球にも伝わっているため、柔術の身体操作は空手の動きにも取り入れられています。
現在でも伝統派空手の組手では倒し技がありますが、空手自体が素手で相手を制すことを目的に生まれたものなので、相手を崩して制すというところから、柔術の身体操作があることも自然と言えます。
最後は相撲です。
相撲は、沖縄では「カラムトウ」と呼ばれ、日本本土から入ってきた柔術の身体操作を技としています。
琉球の中で素手での対抗術(手)において、ゲンコツで相手を制すのが空手、柔術的に相手を制すのが相撲(琉球では相撲ではなく角力と表記)という概念だったと言えます。
こちらも詳しく書いた記事があるので、興味がある方はご一読ください↓
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いかがでしょうか?
今回言及していませんが、最近YouTubeで知名度を上げている躰道なども、歴史を探っていくと共通点は出てくると考えられます。
近代のスポーツ化された中では、各武道は別々の種目として存在していますが、歴史的にみるとこれらは、かなり共通していることが言えます。
歴史を知り、空手の価値を高めるという趣旨の歴史シリーズですが、空手の技術を上げる意味でも、他の武道を学ぶことは、本来の空手の身体操作を手に入れることにつながります。
試合で勝ちたい!強くなりたい!という道場生の願いに答える鍵は、他の武道にも触れることかもしれません。