空手業界は職人が多すぎる・・・

先日、とあるマンゴー農家さんとお話をする機会がありました。

話の概要をまとめると、年内のふるさと納税ラッシュに向けて、新規のお客さんにどうPRをしたら良いか?というものでした。

そこのオーナー様は、「糖度15度以上のマンゴーは作れる。でも売り方が分からない。」と相談に来られました。

 

一見農家さんの悩みと、この空手経営大学に何の関連性があるの?と疑問に思われたかと思います。
しかしこの悩みは、空手道場でも同じようなことが起きていると感じます。

「空手の知識や技術は何十年と磨いてきた。だから技には自信がある。でも子供が減っているからなかなか入会してくれない。」

こんなこと言ってる方いませんか?
そうです。まさにこのマンゴー農家さんと同じで、クオリティだけに特化してお客様まで届けることができていない状態です。

少し言葉を強くすると、マンゴー農家さんは「売り方が分からない」と自分の弱点に気付いていることに対し、多くの空手家たちは「少子化だから・・・、サッカーの方が人気があるから・・・」と自身の弱点を無視して言い訳をしている傾向があり、非常にまずい事態と言えます。

実際、少子化や他のスポーツとの兼ね合いがあることは間違いありませんし、筆者やさらに上の世代で稽古していた方からすると、”道場に来てもらう”という感覚には違和感があります。
そのため、地元の掲示板やスーパーに募集チラシを貼っていればやりたい子どもが来るだろう、という姿勢になってしまいます。

読者の皆さまは、スーパーの掲示板に「マンゴー売っています」というチラシが貼ってあったとしたら、それを見てマンゴーが欲しくなりますか?
筆者はなりません。
そもそもスーパーの掲示板には、マンゴー以外にも特売の野菜や果物のチラシが飾られていますし、よほどのマンゴー好きでもない限りチラシだけを見て買うことはないでしょう。

しかし店頭で試食をしていたり、本日限りマンゴー1000円引きなどの文句があると買ってしまう人も出てくるのではないでしょうか?

空手道場に話を戻すと、無料体験や入会金0円といった後押しとなる決め手があると、一回行ってみようかなと思うお客さんが増えてきます。

 

マンゴー農家も空手家も職人が多すぎて、”お客さんに届ける”という1番大事なところを無視しがちです。
一度自身の売り方というものを見つめ返してはいかがでしょうか?