月謝を高くしても人が集まる方法

前回の記事で月謝アップと会員増加ではどちらが簡単か?と言う問いに対し、月謝を上げる方が簡単だと述べました。

まだ読んでない方はこちらもチェックしてください。

空手経営大学

幼少期に私の空手の先生から言われて今だに覚えている言葉があります。 空手を仕事にするなら会員100人はいないといけない。…

 

前回の記事でこんなコメントをいただきました。

”月謝を高くしたら人が集まらないよ・・・”

あえて言います。集まります。集め方の問題です。

 

確かに安い方がたくさんの人を集めるには有利です。

しかし10人に指導するのと100人に指導するのでは、指導者側の労力や安全性の確保、さらには会員さんの満足度は大きく異なります。

安くで低クオリティのものをたくさんの人に届けるか、高価で高クオリティのものを限られた人に届けるのか、と言う考え方で言い換えれます。

 

もちろん安いことが悪いという話ではありません。

使い分けを行うことが大事という話です。

専門用語でフロントエンド・バックエンドという言い、安価でとにかくたくさんの人にまず体験してもらい、その後に本当に売りたい物を売るという考え方です。

しかしフロントエンド(安価でたくさんの人に届ける手法)を経営の軸にしてしまうと、先述したような労力・安全・質などの様々な課題が浮き彫りになり、結果会員さんの満足度が上がりにくくなってしまいます。

 

そうではなくたくさんの集まった人たちに向けてバックエンド(高価で限られた人に届ける手法)で経営を成り立たせることが重要です。

分かりやすく空手道場で例を作ると、

 

●フロントエンド

1回500円(思い切って無料でも可)で空手体験のイベントを開催

→集客が目的なので手法としてはたくさんの人に体験、見学してもらえる場所づくりを意識します。
・大きなイベントにて実施する
・有名人などを連れてくる
・学校や保育園などすでに会員になりそうな人がいる場所で開催

とにかくたくさんの人が集まり、空手の体験をしてもらえれば目的達成です。

ここで儲けようと考える必要は一切ありません。

 

●バックエンド

月謝10,000円の道場へ勧誘

→イベントで100人集まったとしても、道場には10人残れば良いくらいの感覚で大丈夫です。

全員を入れることはまず不可能なので、「取りこぼさないように」という考え方は捨てましょう。

 

「なんだこんなの感覚的に分かってるよ」と思う方がいるかもしれませんが、一度自分がやっている事業のうち何がフロントエンドかバックエンドか整理してみると良いかと思います。

意外とここが棲み分けできていない経営者さんがいらっしゃいます。

棲み分けどころか、そもそもいきなり会員獲得を狙う方も多いのではないですか?

よっぽど空手をしたいという気持ちがない限り、いきなり会員になることは難しいです。

逆にきっかけさえあれば空手をしたいと思わせることは簡単だと思います。

 

今日の話をまとめると、

月謝を高くしてさらに人を集めるには、

・まずたくさんの人に体験してもらう場(フロントエンド)を作る

・集まった人の中で空手の魅力を感じた人に道場会員(バックエンド)になってもらう

以上の2点の方法を上手に棲み分けることで集客が効率よく行うことができます。

 

しかしここでも重要な問題があります。

どれだけフロントエンドでたくさんの人が集まっても、道場の魅力がなければ会員にならない・・ということです。

次回はどうすれば、バックエンドでたくさんの人が会員として残ってくれるかについて記事をかきますので、よろしければ読んでみてください。